| 曲名 | ラデッキー行進曲 |
| 感想 |
某放送局で新年に必ず放映されるウイーンフィルのニューイヤーコンサートにより、すっかり私たちにもおなじみになったこの曲は、「ワルツの父」ヨハン・シュトラウスT世、すなわち「ワルツ王」ヨハン・シュトラウスU世のお父さんが作った曲。 19世紀前半に活躍したシュトラウス父の時代、オーストリアではメッテルニヒという政治家が外相・首相として国政を意のままにしていたのですが、この人、ウインナワルツを盛んに奨励して、国民の関心を政治から逸らせようとしていたそうな。 しかし革命の気運が高まり、労働者や学生たちの抵抗により皇帝が退位させられる事態となったとき、シュトラウス父は政府側に協力し、数多くの戦績を残したイタリアの軍人ラデッキーの名を冠した行進曲を作った、というのがこの曲の誕生にまつわる話だそうです。
アンサンブルでご一緒しているヴァイオリニストNさんから「京都文化ボランティア」という催しに参加することになったので手伝ってもらえないだろうか、という打診がありました。私も相棒も何も考えず「我々みたいなもんでよければ喜んで協力します♪」と気軽に答えたのだけれど・・・蓋を開けてみるとそれは「弦楽四重奏」という、とんでもないお手伝いでした。
楽譜が送られてきて、ラデツキー行進曲には「しめしめ。 旋律なんてどこにも見あたらんわい」とほくそ笑んだ私でしたが、よくよくスコアを見ると、伴奏の「ン、チャ、ン、チャ」とか「ン、チャ、チャ、チャ」を1人で弾かねばならない箇所がいっぱい。 おまけに少人数をカバーするため、そのほぼ全てが大の苦手の重音になっています。 リズムがこけると行進曲じゃなくなってしまうわけで、これはやっぱり責任重大。 最初はニューイヤーコンサートの指揮者よろしくお客さんの拍手を入れる部分で立って合図でも出しましょか?なんて気楽なことを言っていましたが(実際、クライバーのニューイヤーコンサートのDVDを見てかなり研究しました)、全くそれどころじゃない。 時間がなく、練習1回・リハ1回で臨むことになった本番は、幸い、素晴らしいヴァイオリンのお二人に助けられて無事に終了し、弾いていて一番楽しかったのはやはりこの曲でした。 軽快で優雅。 そして元気が出る感じ。 これで民衆の気持を逸らそうなんて意図があったとすればそれはそれでけしからん話ですが、ここまで人々に愛される曲となったことは、ウインナワルツの基礎を作ったと言われるシュトラウス父の才能が、そういうおかしな政治的思惑を全く超越していたことの証明にほかならないですね。 蛇足ですがシュトラウス父はヴィオラを弾いていたそうです。 それを知ってちょっと嬉しくなりました。 (2005.11.15) |
| 演奏会の名称 | 京都文化ボランティアのつどい |
| 弾いた日 | 2005.11.15 |
| 弾いた場所 | ひと・まち交流館 京都 |
| 他の演奏曲 | 谷村新司 いい日旅立ち ピアソラ リベルタンゴ |